「人間って、聴力でいろんなバランスを取れているんだって、痛感しましたね」。耳の大切さも、ライブの尊さも知る佐藤千亜妃さんが、子ども向けエンタメ鑑賞型イヤーマフに感じる可能性。
佐藤さんは、いわゆる轟音も魅力なシューゲイザー・バンドもお好きですよね。
「そうですね。特に学生時代は、よくライブも見に行っていました」
あの轟音のライブって、すごく気持ちいいんですけど、よくよく考えると耳にとっては冷や冷やするところもありますよね。
「そうですね。シューゲイザーって、音の振動が、耳だけではなく体にも伝わってくるので、生で見るのが魅力的なジャンルのひとつだとは思います。でも、自分はプレイヤー側でもありますし、制作のときは繊細な音の表現まで聴きとれたほうがいいので、耳を大事にしなきゃいけないとは思っていて。ライブを見に行くときも、耳栓をして守りつつ、でも楽しみつつ、試行錯誤していましたね」
実際、耳のトラブルに見舞われたことはありますか?
「昔、突発性難聴になったんです。左耳が聞こえなくて、平衡感覚が狂って、歩くのも違和感が出てしまって。でも、すぐ治療できて、長引かずに回復したんですけど、そこからは、耳に関しては敏感になりましたね」
じゃあ、耳の病気になると、全身にまで影響が出てしまうという怖さもわかっていらっしゃる
「そうですね。人間って、聴力でいろんなバランスを取れているんだって、痛感しましたね」
小さい子どもは、さらに耳が繊細で、昨今は聴覚保護の問題が取り上げられるようになってきていて。その一方で、今はコロナ禍なので少し難しいかもしれませんが、親子連れでフェスやライブに行くお客さんは増えているんですよね。佐藤さんは、バンドのきのこ帝国やソロ活動も含めて、ご自身のライブで親子連れをご覧になったことはありますか?
「自分のライブではあんまりないかもしれない(笑)。でも、他の方のライブでは……UAさんのライブが印象的だったんですけど、お子さんがたくさんいて、いいなって思いましたね」
佐藤さんの世界観も子どもに伝わる純粋性があるとは思うんですが、ご自身では子ども世代にもライブを見てほしいですか?
「そうですね。自分としては、どの年代に聴いてほしいとか的を絞っているつもりもないですし、ゆくゆくは赤ちゃんからおじいちゃん、おばあちゃんまで、どの年代にもいいと思ってもらえるような歌をうたいたい、音楽を作りたいっていう願望はあります」
佐藤さんご自身としては、子ども時代に大きい音を聴いて嫌だなあと思ったり、もしくは楽しいと思ったり、そういう経験はありますか?
「ド田舎だったので、ライブに行ったことがなかったんですよ。初めてライブに行ったのは、中学生、高校生とかかもしれないです。音だけだと表情が見えないですけど、ライブでは目でも楽しめるので、受け取るものが大きかったですね」
今はライブが少なくなってしまっていますが、佐藤さんの2ndフルアルバム『KOE』が、9月15日にリリースされますよね。敏腕ミュージシャンのみなさんが参加されていますし、そこで生音の魅力を再確認されていたところもあったのではないでしょうか。
「そうですね。生の音って躍動的で、情感がこもって聴こえるので、レコーディングに元気をもらっていましたね」
そういうお話を聞くと、感性が無垢な子どもに、イヤーマフをして生で音楽を体感してもらいたくなりますね。
「そうですね。大きい音だからっていう理由だけで、ライブに連れていけないと思っている方がいらっしゃるとしたら、お子さんの耳の保護をして体感してもらいたいですね」
そんなときにぴったりなのが、Wicanのイヤーマフなのですが、手に取ってみて、どのように思われましたか?
「遮音性が高いっていうか、耳にフィットするように作られていますよね。素材の肌馴染みもいいし、クッション性もあって。普段使っているヘッドホンと変わらないくらい、違和感がないと思いました」
佐藤さんは普段からイヤーマフを使っていますか?
「実は、イヤーマフを初めて使ったんです。これを付けて、パソコンのスピーカーで音楽を聴いてみたら、高音の嫌なところ、ジャリジャリ、キンキンしたところだけキャンセリングされて、中域とか歌とか、本当に聴きたい主要な成分だけが感じられたので、不思議でした。なんでこんなにバランスよく聴こえるんだろう?って。もっと聴こえなくなるのかなって思っていたんですけど、曲はしっかり聴こえるんですよね」
ミュージシャンとしても、これなら付けていても、聴いてほしいところがしっかり届けられるっていう感覚はありますか?
「特に歌ものだったり、言葉が伝わってほしいものは、問題なく聴けると思います。歌の情感、リズム感とかは、しっかり伝わるので、子どもでも全然音楽を楽しめるんじゃないかな」
専用のバッグも付いているんですよ。
「かわいいですよね。斜め掛けしやすそう」
「ほんとにそうですね」
information
2nd Full Album「KOE」 2021.09.15 Release
フジテレビ4月期木曜劇場『レンアイ漫画家』主題歌「カタワレ」を含む 全12曲を収録した約2年振りとなる、2nd Full Album。“ 声 ” をテーマにしてアルバムを作りたいという思いのもと、 前作「PLANET」以前から構想を練っていた珠玉の 12 曲を収録。
初回限定盤には、2020 年 8 月 14 日に行われた自身初の配信ライブ 「Streaming live "NIGHT PLANET”」の映像を完全収録した Blu-ray Discが付属。
通常盤
初回限定盤