「気持ちよくなって寝ている子もいます(笑)」。ライブに数多くの親子連れが訪れる山崎まさよしさんが語る、子ども向けエンタメ鑑賞用イヤーマフの必要性を感じた体験とは?
山崎さんは、普段から耳のケアを心掛けていますか?
「あまりしていないですね。イヤモニもしないし、モニターはコロガシ(ステージ上でミュージシャンの足元に置いてあるスピーカー)で返すようにしているので。劣化しないようには願っていますけど、ケアはしていないですね。僕、耳の形状が外に向いているんです。たとえば、新幹線に乗っても、後ろの席の喋り声がめちゃめちゃ聞こえるっていう(笑)。ライブでも、モニターは真横に置いているんですよね」
耳の形と聞きやすさは、そんなに関係しているんですね! 山崎さんのライブには、親子連れは見受けられますか?
「多いですよ。気持ちよくなって寝ている子もいます(笑)」
それは、ミュージシャンとしては複雑なのか、それでいいと思っていらっしゃるのか、どうなんでしょう(笑)。
「いいんじゃないんですかね。別に最後まで聴いてくれとか思わないし、気持ちよく寝てくれているのを見ると、いい波長が出ているのかなって思えるので(笑)。僕、忘れられないのが、デビュー前ぐらいに、アンパンマンショーの次に歌ったことがあるんです。そうしたら、音が大きかったのか、やかましかったのか、前っつらの子どもが耳をふさいでいて。それは傷つきました(苦笑)。寝てもらったほうがいいっていう。やっぱり、子どもの耳って、すーごい聞こえますから。子どもが見ているテレビの音量、僕にとっては小さいですもん。だから、やっぱりこういうイヤーマフがあったほうが親切ですよ。ライブハウスの音、すごく大きいから」
耳を守るためにも、音楽を楽しむためにも、イヤーマフがあったほうがいいという。
「そう。そのイヤーマフを知った時に、盲点だったと思いました。それを着ければ、ちょうど隣にいるお母さんと同じぐらいの周波数帯域を味わえると思う」
山崎さんご自身は、このイヤーマフを、どんなふうに使っていますか?
「ドラムを叩く時にしています。子ども用のサイズですけど、僕でも着けられるので。演奏する楽器の中で、ドラムの音って、いちばん大きいんですよ。でも、これを着けると、ちょうどいい周波数で聞こえるんです。アタックの音がカットされて、ちゃんとハコ鳴り、タイコの音がちゃんと聞こえる。チューニングもやりやすいです。だいたい、アタック音が大きすぎて、邪魔されるんですけど、イヤーマフをすると、ちゃんとタイコの音が聞こえるので」
そう考えると、ドラムを習っている子どもにはベストですよね。
「すごくいいと思う」
リスナー側だけではなく、プレイヤー側を目指す子どもの耳も守って、本当にいい音を聞かせてくれるという。山崎さんのニューアルバム『STEREO 3』も、“プライベート・アルバム”という位置付けがうなずけるような、すごく心地いい音になっていますよね。
「あまり楽器の数を増やさずに、隙間を空けるといいますか。扱っているのが、ほぼほぼ生楽器なので、その空気感、アンビエント感を出しています。マイクにもこだわっていますよ。あとは、湿度管理もしています。50%から40%ぐらいがいいんですよね」
生活する上では、ちょっと乾燥しているぐらいの湿度ですね。
「そうそう。ギターもピアノもドラムも、これぐらいを保つと音がいいんです」
『STEREO 3』には、子どもを持つ人の共感を大いに呼びそうな「泣き顔100%」も入っていますし、ぜひチェックしてほしいです。現在は「ONE KNIGHT STAND TOUR 2021」の真っ最中ですよね。
「こういう状況ですけど、ストレスを抱えていたり、混沌としている時に、音楽は人の心をうるおせると思うので。僕も抗体検査とかしながら行っていますけど、ここが踏ん張りどころですよね。」
information
デビュー25周年記念オリジナルアルバム『STEREO 3』 2021.9.22(水)Release
■CD
https://lnk.to/YM_2109ALWE
■主要配信サイト
https://lnk.to/YM_STEREO3WE
※プラモデル全長約100mm、スペシャルBOXに同梱
通常盤 【CD】UPCH-20593 ¥3,300(税込)
『YAMAZAKI MASAYOSHI “ONE KNIGHT STAND TOUR 2021” 』
10月3日(日)茨城県 大昭ホール龍ケ崎(龍ケ崎市文化会館)
10月9日(土)千葉県 印西市文化ホール