近年、クリスマスよりも盛り上がるとも言われるハロウィンですが、今年はコロナの影響もあって、恒例の大規模イベントもほとんどが中止に。その代わりに、「おうちで、家族でハロウィンを楽しもう」という需要が増えているようです。そこでWicanは、家族みんなで季節感や文化を楽しみながら、ともに過ごす時間をハッピーにするハロウィンの空間づくりを提案! インテリアコーディネーターで、ご自身も二人のお子さんをもつ冨田ちひろさんに、子どもも大人も楽しくて心地のいい、工夫とアイデア満載のハロウィンのお部屋づくりのポイントを伺いました。
まずは準備から。子どもと一緒にDIYで飾りつけのアイテムを作ろう
おしゃれでセンスのあるハロウィンの飾りつけって、どうしたらできるの? ということで、まずは準備から。パパ・ママだけでがんばるのではなく、飾りつけの準備から、家族みんなで作っていくのが、おうちで楽しむハロウィンのポイントです。
冨田「ぜひ、準備の段階から家族みんなで楽しみましょう。材料はほとんどが100均で手に入るもの。最近の100均は本当に優秀なアイテムがそろっているので、低予算でもハイクオリティなものを作れるんです。難しく考えずに、アイデアと工夫を楽しみましょう。まずは、ハロウィンのお菓子づくりをしていきましょう。お子さんでも簡単にできる2種類をご紹介します」
ほうきのお菓子
たくさんのお菓子を詰め込んだ「ほうきのお菓子」。お友達が来た時に配っても喜ばれるアイテムです。
材料はすべて100均で手に入るもの。茶色の紙袋、木の棒、紙ひも、はさみ、そして中に入れるお菓子。
1つのほうきに対して2枚の紙袋を使います。1枚は袋の底まで均等幅に切り目を入れます
切り目を入れた袋の中に、もう一枚の袋を重ねて入れます。
袋の中にお菓子を入れて、木の棒を挿してきゅっと紙ひもで結べば、あっという間にほうきのお菓子の完成。
おばけドーナツ
きょろきょろ目玉の「おばけドーナツ」。子どもでも簡単にできるデコレーションでかわいいスイーツを作っていきましょう。
こちらも100均で手に入る材料で。ミニドーナツ、アイシングペン(チョコ・ホワイト)。
アイシングペンは湯せんでやわらかく戻しましょう。
ホワイトペンで白目を作り、チョコペンで目を入れていきます。ドーナツの穴の形が微妙に違っているので、いろいろな表情のおばけドーナツができますよ。
とにかく映える!海外で大流行の「グレージングプラッター」を取り入れよう
手づくりしたお菓子を使って、いよいよ飾りつけをしていきましょう。ハロウィンは、季節感を楽しむイベントだからこそ、意識してその年のトレンドを取り入れたいもの。2020年の今、ハロウィンの飾りつけに取り入れたいのが、海外で爆発的に流行しているテーブルコーディネート術「グレージングプラッター」だそうです。
冨田「グレージングプラッターとは、テーブルやプレートいっぱいにカラフルな食べ物をぎっしりと敷き詰めておしゃれに飾る、オーストラリア発祥のテーブルコーディネート術。テーブルいっぱいに並べるのを「グレージングテーブル」、お弁当箱に飾りつけるのは「グレージングボックス」など、さまざまな呼び方があるようです。かわいいお菓子をいっぱい使ってグレージングプラッターを作れば、とてもゴージャスで、子どもたちも大喜びのハロウィンの飾りつけになるはずですよ!インスタ映えも最強です」
グレージングプラッターの作り方
テーブルやプレートに、食べ物を直に置くグレージングプラッター。でも、汚れたり、あとの片づけが面倒なので、ワックスペーパーやクッキングペーパーを下に敷くのがおすすめ。あえてクシャクシャにしわをつけて、立体感を出すのがコツ。
「大きなもの(メイン)から並べて、小さなもので隙間を埋める」のが、グレージングプラッターの鉄則。まずはお菓子やフルーツを並べていきます。カラフルなだけでなく、ヘルシーな要素や季節感を入れるのもグレージングプラッターのポイント。本場のグレージングプラッターでは、フルーツや野菜をたくさん使うそう。
ポップコーンやフレークなどのお菓子は、食べやすいようにカップに入れて。
ひととおり大きなものを並べ終わったら、隙間を埋めていきます。オーナメントや小さな装飾小物があれば、隙間に置いたり、先ほどのポップコーンやフレークをまわりにパラパラと散らばせてもOK。上から見た時にぎっしりと埋まるように。整然と並べるのではなく“雑多な感じ”にするのがグレージングプラッターの特徴。
こちらはコウモリの形状にカットした紙を串につけたもの。プレートに立体感が生まれて、より楽しい演出に。
ハロウィン・グレージングプラッターの完成。見た目も豪華で、つまむのも楽しくなる!
ポイントは高低差!誰でも上手なインテリアを作れる「三角形の法則」
最後に、全体の飾りつけをしていきます。でも、おしゃれな飾りつけをするにはどうしたらいい? センスや感性が必要なんじゃないの? という人が多いと思います。でも心配ご無用!冨田さん曰く、ある法則さえ押さえれば、誰でも失敗なくおしゃれなハロウィンのディスプレイが作れると言います。
冨田 「その法則とは、飾るアイテムに高低差をつけて三角形をつくることです。 基本的には一番目立たせたいものを一番高くなるようにして、「高・中・低」と高低差をつけ、三角形のラインに配置します。 高低差でメリハリを出すことで動きが出て、バランスよくすっきりとまとまります」
「三角形の法則」
背の高いもの、中くらいのもの、低いもの。 高さの違う3つのもので三角形をつくるイメージで。一つだけ極端に高くなったり、低くしなったりしないよう、高さのバランスはとりましょう。
高さのあるパンパスグラス、ボード、かごの3点で三角形を構成。ダイナミックな高低差を作ることで、ディスプレイにメリハリが生まれます。ちなみに、こちらのボードも手づくり。パソコン内蔵のフォントで書いたものだそう。
同じ高さのアイテムは、横に倒したり、斜めに立て掛けることで高さを調節。つくる三角形は、正三角形でも、不等辺三角形でもOK。
こちらは種類の違うカボチャを使って。
三角形のかたまりをテーブルに散りばめるような感覚。上から見てもきれいにまとまります。
最終的に、コーディネートの確認は写真を撮ってみるのがおすすめ!細かな配置やバランスは自分の感覚を信じて。今回ご紹介したディスプレイのポイントは、普段のインテリアやイベント、パーティーにも活かせるものが多いので、ぜひこの機会にコツを習得してくださいね。
冨田ちひろさん
インテリアコーディネーター/バースデープランナー
大学時代に建築を学び、卒業後に住宅設備の会社へ就職。 当時より空間の提案と一緒にカラーの組み合わせの提案を得意とする。子ども2人を出産後、バースデープランナーの資格を取得。SSS-Style+®の一員として暮らしを楽しくするアイデアも発信中。