11月29日(日)から12月13日(日)までの2週間、軽井沢・プリンスショッピングプラザで行われた「SOUND&GROUND Wican in KARUIZAWA」。グランピングエリアの中でも特に好評だった、名物スタイリスト平健一さんによるテントの全貌を明かします!
WicanのPOPUP SHOP第2弾として、軽井沢・プリンスショッピングプラザに期間限定でオープンした「SOUND&GROUND Wican in KARUIZAWA」。子ども向けエンタメ鑑賞用イヤーマフの体験ブースや親子で楽しめるワークショップなどが人気を集めたこのイベントですが、その雰囲気を盛り上げてくれたのが、1914年創業の老舗アウトドアブランド『ogawa』とのコラボレーションで生まれたグランピングエリア。大きなワンポールタープを中心にトンガリ頭のテントが並ぶ様子はまるで楽しげなサーカスのようで、ショッピングを楽しむファミリーたちの注目を集めていました。
平さんがスタイリングしたテント。ogawaの「グロッケ12 T/C」(4人用)に「システムタープ ペンタ 4×4 T/C」を組み合わせた。
中でもお父さんお母さん、お子さんからも好評だったのが、アウトドア界の名物スタイリスト平健一さんがスタイリングをしたテント。「家族でのグランピング」をテーマに作り上げたこの空間ですが、「どんなアイテムを使っているの?」「アイテム選びのポイントは?」など、気になる質問を本人にぶつけてみました!
こちらが平さん。終始テンション高めで紹介してくれました!
家でも外でも使いたくなるアイテムで
楽しくてお洒落なグランピングを!
——ズバリ、今回のテーマは?
「テーマは『家族が喜ぶグランピング』というところで、ogawaさんの『グロッケ』というシリーズのテントを軸にスタイリングを考えました。まず、キャンプではロースタイルやハイスタイルといって、椅子の座面の高さによってスタイルが変わってくるのですが、今回は家族でも過ごしやすいお座敷スタイルにしているのがポイント。これなら子どもさんはもちろん、赤ちゃん連れでも家族みんなでくつろげます」
——たしかに、椅子から落ちてしまう心配などもなく、家と同じように過ごせそうです。アイテム選びはどのようにしましたか?
「グランピングと一口に言っても、ホテルがやるならすごく豪華なものができるし、キャンプ場だともう少し野趣溢れていたりと、内容って実はさまざまなんです。家族でやるなら、家でも使えるものを選ぶというのがひとつのコツですね。花瓶にドライフラワーを差して置いてみたり、座面の低いソファをクッション代わりにしてみたりと、あえてアウトドアっぽくないものを使うっていうのが、グランピングっぽさを出すコツです」
家に飾っているお気に入りをあえて外に持ち出してみるとキャンプの雰囲気が一変
組み立て式のオブジェなら子どものおもちゃにも
——家でも兼用できるなら、収納場所にも困らないからいいですね。ちなみに、お子さん連れのキャンプって、何歳くらいからOKなんでしょう?
「0歳の子を連れてこられている方も全然見かけますよ。家でずっと子守をしていなきゃいけないって、お母さんもストレス溜まっちゃいますけど、たまには外で周りの人と一緒に楽しむっていうのもいいんじゃないでしょうか。泣いたらどうしようかと思うかもしれませんが、泣いちゃっても可愛いなって感じで済んじゃうところがあるんですよ。そもそもキャンプって不自由を楽しむものですから、周りの人は案外それを負担に思わない。お母さんからしたら、キャンプだと人に頼りやすいし、それでゆっくりリラックスしたらいいと思います」
「何でも自由なのがキャンプのいいところ」と平さん
——ちなみに、今回使ったテント「グロッケ12 T/C」ですが、これについても教えてください。
「これはワンポールテントといって、1本のポールで立つテントになります。グランピングではメジャーな形なんですが、このサイズだと家族5〜6人でも十分に寝られるサイズがあって、さらにサイドが立ち上がっているので居住空間も広々。大人でも屈まずに立てる高さがあります。設営は周囲をペグダウンしてからポールを立てるだけなので、1人でも簡単ですよ。始めてで不安な場合は、キャンプ本番の前に一度どこかでテストしてみるのがオススメです。ogawaさんだと、直営店でレクチャーもしてくれるので安心ですね」
平さんが選んだアイテムはコレ!
テーブルを家族で囲むお座敷スタイルのレイアウト
平さんがアイテムを選んでスタイリングした今回のテント。「テント生地がキャンバスコットンで、良い感じのブラウンが基準になっているので、アイテムもベージュを基調に選んでみました」ということですが、実際にどんなアイテムが使われているのでしょうか。ここからは、一つずつ紹介していきましょう。
① TheArth(ざぁ〜ッス)/ヘキサテーブル(ヘキ男・ヘキ子)
「ワンポールテントのいいところは簡単に設営できるところですが、反面、居住空間の中心にきてしまうポールがちょっと邪魔。そこで、こうやってテーブルにしてしまうのがオススメです。埼玉県のガレージブランドで、キャンプ好きの方にはとっても有名なんですが、何よりこの楽しげな柄が特徴。大小のヘキサテーブルを組み合わせて2段にしていますが、1段にしてちゃぶ台のようにしてもいいし、外なら中央に焚き火台を置いて焚き火テーブルとして使ってもOK。マルチに活躍するのが魅力です」
② OUTPUT LIFE(アウトプットライフ)/コンプレッション ガーデン ソファ
「自動膨張式のソファーです。こういうのがあると子どもも喜んでくれるし、お子さんが小さいならここに寝かせてもいいですよね。ウォータープルーフなので家やテントの中はもちろん、外で使っても安心です。サイドにはドリンクホルダーとポケットが付いています」
③ The BUTON(ザブトン)/バンダナ柄の座布団
「元BEAMSバイヤーの角川さんが、山形県の老舗布団屋と取り組む座布団ブランドがありまして、見た目はアメリカンな雰囲気ですが、中身は昔からある座布団。職人さんが丁寧に作っています。家でも毎日使えますし、常に車の後部座席に置いておいても絵になりますよね」
④ MOUNTAIN RESEARCH(マウンテンリサーチ)/クッションとブランケット
「中目黒の有名店、マウンテンリサーチのものです。ソファーは単体で置くのではなく、クッションを添えたりブランケットを掛けておくことで、見た目はぐっとお洒落になります。どちらもマウンテンリサーチのロゴをプリントしたもので揃えました」
⑤ HORSE BLANKET RESEARCH(ホースブランケットリサーチ)/ホースブランケット
「ホースブランケットといえば、キャンパー憧れのブランケット。古くから使われている馬用のブランケットをモチーフにしたウール100%の厚手のブランケットで、国内で生産されています。シーズンごとに色や柄が異なるのもファンを惹きつける理由のひとつです。テント内に敷いてもいいですし、付属の安全ピンで留めて羽織っても温かいですよ。少しお値段は上がりますが、留め具がレザー製のものもオススメです」
「ウールは火にも強いので、焚き火の際に羽織ることで、ダウンの穴あきなどを防げます」
——最後に、メッセージをお願いします!
「キャンプって、家族にとって一生の思い出になります。小さいときにお父さんお母さんと一緒にやったなーって。家族で自然を楽しむことは教育にもいいですから、ぜひみんなでキャンプを楽しんでみてください!」
平健一
山形生まれ。2007年独立。ファッションからアウトドア、インテリアなど幅広いジャンルで、数多くの雑誌、広告のスタイリングを担当。最近はスタイリングだけでなく、商品のディレクション等、自身のセレクトショップ 平屋(Instagram @tairaya_)も不定期に開催。活動は多岐にわたる。
Instagram @runrun1980